送風機の法則(ファンの法則)を御存知ですか?
皆さん、空調機などに使われるファンなどによる送風量と電力の関係を考えたこと有りますか?
データセンターやサーバールームで、IT機器の冷却利用している電力が意外と大きいのです。効率の悪いデータセンターやサーバールームだと、IT機器を動かすための電力と同じくらい、時にはそれ以上の電力を必要としていることも有ります。効率の悪くなる原因は様々ですが、、、
今回は、送風機(ファン)と電力の関係を考えていきたいと思います。 実は、送風機の法則(ファンの法則)というものが有ります。
(1)風量は、送風機回転数に直接比例する。 風量2 / 風量1 ≒ 回転数2 / 回転数1
(2)圧力は、風量の2乗に比例する。 圧力2 / 圧力1 ≒ (風量2 / 風量1) ² すなわち、圧力2 / 圧力1 ≒ (回転数2 / 回転数1) ²
(3)電力は、風量×圧力に比例する。 電力2 / 電力1 ≒ (回転数2 / 回転数1) × (圧力2 / 圧力1)
(4)(1)~(3)より、電力は風量の3乗に比例する。 電力2 / 電力1 ≒ (風量2 / 風量1) ³
上記を、グラフで示すと以下の様なイメージとなります。
風量を半減することが出来れば、その際に必要となる電力は、風量の3乗に比例するので、半分未満の電力で済むことになるのが理解頂けたでしょうか?
使用電力=電気代なので、その効果は絶大です。特に大きなデータセンターになるほど、冷やした冷気をICT機器に届けるための空気搬送に大きなエネルギーを使ったり、ICT機器で暖められた空気の回収のための搬送に大きなエネルギーを利用したりしています。 空調設備を効率の良いものに変えても、適切な風量計画が出来ていなければ、無駄な電力消費をしてしまいます。
また、今利用中の空調機でも適切な風量に見直すことで消費電力は抑えられるのです。空調設備のエネルギー削減には、様々な手段が有りますが、『風量と電力の関係』が重要なことは理解頂けましたでしょうか? この送風機の法則は、近似値を考えるのに便利です。あらゆる送風機に当てはまりますので、是非、覚えておきましょう!!
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