InRow SCが持つ、3つの運転モード
冷却
今回は、弊社が国内販売をしているシュナイダーエレクトリック社製のInRow SCの運転モードを紹介します。
InRow SCは、1ラック~数ラックの小規模なエッジシステムに最適なラック型空調機のひとつですが、凝縮器一体方式で、室外機が不要なスポットエアコンの様な構造をする特徴的な空調機です。そして、このInRow SCは3つの運転モードを持っていて、用途に応じて使い分けることが可能になっています。
【主要な3つの運転モードと動作概要】
- InRowモード
- InRowモードは、冷却ターゲットとなるラック前面に設置した温度センサー(InRow SCが持つセンサー)を監視しながら、そこの温度が、設定温度になる様に、コンプレッサーや風量を可変運転します。
- RACS(Rack Air Containment System)モード
- RACSモードは、ラックの背面側とInRow SCの背面側がRACSなどにより囲われた環境(ホットアイルコンテイメント等と類似なIT機器の発熱を100%出来る環境)で利用します。このモードの場合、InRow SCの吸込み温度(≒サーバーの排熱温度)が一定になる様に風量制御し、設定した温度で冷気を供給します。
- スポットエアコンモード
- 一定の設定した風量(ファン速度)で運転し、圧縮機は最大運転します。一般的なスポットエアコンの様な動きになります。
- 設定により、戻り温度を利用した運転も可能です。
- 一定の設定した風量(ファン速度)で運転し、圧縮機は最大運転します。一般的なスポットエアコンの様な動きになります。
このように、各種運転モードをもつことにより、様々な環境でInRow SCは活躍します。
ちなみに、InRowモードやRACSモードでは、IT機器の種類・環境により風量設定することで、IT機器の吸込み温度と排気温度のΔT=5.6~16.7℃の環境に対応できるようになっております。
今回、詳しくは述べませんが、こういったIT機器の風量を意識した環境設計が出来るのが、居室の壁掛け空調・天吊り空調などとの大きな違いの一つでもあります。是非皆様も小規模なサーバールーム、エッジコンピューティングの構築を考える際は、InRow SCを利用して、効率的な冷却環境を設計しましょう!!
【InRow SCの製品紹介ページ】
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