エネルギー効率を高めるには余剰電力容量の把握が重要

K-Iwasaki

一般的にデータセンター設備管理者やIT管理者は、ピーク需要に対応し可用性を確保するために、IT機器が実際に必要とする以上の過剰な電力を各ラックに割り当てています。 これにより、データセンタ ーでは常に供給電力が余ってしまう状態が起こります。 このことを「余剰電力(=ストランデッド・パワー : Stranded Power)」と言います。

余剰電力があることで、オーバーロードによるダウンタイムのリスクは回避できます。しかし、電力の過剰割り当ては、「エネルギー効率」や「持続可能性」に反します。

利用可能な全電力の半分が余剰電力?

– ラックごとのリアルタイム余剰電力の表示一例(Sunbird dcTrack)

1ラックで数キロワットの余剰電力は大したことがないように思えますが、これが数百~数千ラック規模になると、利用可能な全電力の50%を余剰電力が占めることもあります。

米国のデータセンターで行われた実際のテスト結果では、ピーク時の消費電力でも83%のサーバは定格銘板電力の60%以下しか使用していなかった事実が確認されたと報告されています。

DCIMツールでは、データセンターの余剰容量を「リアルタイムに」かつ「直感的に」把握できます。 そして、余剰容量を「安全に」再割り当てする事ができれば、数十億円もかかる次のデータセンターの建設を回避したり、先延ばしにすることができます。


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