DCIMの電源管理機能でできることって具体的に何??
DCIMツールの機能の中で最も重要なもののひとつは「電源管理」です。
データセンターやサーバールームでの電源状態の監視や管理は必須であり、サイトには必ず何らかの電源系センサーが取り付けられています。そして、センサーで計測された電流値などのデータをDCIMソフトウェアで取得して表示したり、あらかじめ設定したしきい値を超えた場合にアラームを発報させるわけですが、DCIMでできる電源管理機能はそれだけではありません。
センサー製造メーカーが製品のオマケとして販売している簡易的なツールでは機能が単純なものがありますが、それではローコスト・ローリターンで、導入効果はさほど見込めません。
せっかくインフラ管理ソリューションを導入するなら、しっかり効果が見込める本格的な機能を持つDCIMツールを導入すべきです。
では実際に本格的なDCIMツールではどのような電源管理ができるのかを見てみましょう。
データを目的に応じて表示
計測データを単純に数値で表示するだけならあまり意味はありません。それを実際の運用目的に応じた形に加工して表示させることで初めて意味を持ちます。DCIMでは一般的に以下のような表示形態が用意されています。
- ラック単位での総電力使用量表示
- 設定閾値を超えた電流消費があった場合のフロアマップ上へのアラーム表示
- 定格容量・設計容量に対する実使用量のゲージ表示
- ラック単位、回路単位、デバイス単位の電力使用傾向を時系列でチャート表示
- 電気料金を表示
- CO2排出量を表示
- ラック単位の電力量(wh)表示
- 先月と今月の消費電力の推移比較
- PUE値を表示
これらはあくまでも一例です。ユーザーでの表示カスタマイズができるツールであれば、お客様固有の目的に応じた表示を作成することが出来ます。
余剰電力の自動分析
多くの場合、データセンターは過剰にプロビジョニングされており、通常は過剰な容量が存在し、CAPEXの無駄の温床となっています。このような余剰電力を自動的に特定できるDCIMを使えば、自信を持って無駄な追加投資を遅らせることができます。
電源を制御する
リモートワークもそれなりに定着化しました。遠隔制御ができればIT管理者の負荷を減らすと同時に、迅速な対応ができるようになります。
電源コンセントのoff/onができるインテリジェントPDUを併用すれば、遠隔で電源の制御が行えます。いきなり電源停止はせず、決められた手順に従ってデバイスを終了させるグレースフルシャットダウンの機能が付いているDCIMツールを選ぶことがポイントです。
物理的な要素の管理
アセット管理機能を持つDCIMでは、電源に関する物理的な要素の管理もできます。例えば以下のような情報の管理が可能です。
- 分電盤レイアウト上に分岐ブレーカー毎の電流値を表示
- 電源配線経路の表示
- ラック内のラックマウンドPDU(コンセントバー)の位置表示
- コンセントバーのアウトレットレイアウト表示
以上のように、電源管理一つとっても非常に多くの表示や制御ができることがお分かりになったかと思います。
これらの機能を駆使してデータセンターの電源管理の精度を高めましょう。
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