「データの量」と「データ分析」がサービスレベルに圧倒的な差をもたらす

K-Iwasaki

今回は収集するデータの量とそのデータ分析を行うことの重要性と、それがビジネスにどれくらいの影響をもたらすかについて話そうと思います。

 昨今、人工知能(AI)を活用したアプリケーションは日常生活に溶け込んでいます。身近なところでは、AlexaやSiriなどのバーチャルアシスタントや、ルンバなどのお掃除ロボットなどが有名ですね。
データセンター業界では、グーグルがデータセンター冷却にAIを活用した例があります。

AIは、機械学習により高度な分析を行ったり意思決定を行ったりするわけですが、その元となるのが膨大なデータ(ビッグデータ)であり、ビッグデータの解析は人間の手作業では到底できないものです。
このビッグデータを活用する事で、GAFAなどに代表される「デジタル・プラットフォーマー」は、事業を拡大しています。事業が拡大するとさらに得られるデータの量が増え、それに応じてサービスレベルを向上させることができ、さらに新たな事業領域の拡大もできるようになります。
逆に、データを持たない企業はデータを持つ企業と比較して、事業の面でもサービスレベルの面でも劣ってしまうのはなんとなく想像できると思います。

例えば、住民向けの行政サービスも、行政機関がやるよりもデジタル・プラットフォーマーがやった方が、より迅速かつ満足度の高いサービスが提供できるのかもしれません。

データセンターインフラ運用にあてはめて考えてみる

要するに、ビッグデータxAIを活用するデジタル・プラットフォーマーと、保有データ量が少なく、かついまだに半アナログ的な運用を行っている行政とでは、サービスの精度やスピード感において圧倒的な差が存在してしまっているということです。

このように膨大なデータを収集して、それをいかにビジネスの目的に応じて効率的に分析し、アウトプットできるか?がいかに重要であるかが分かってきます。

データセンターインフラ運用にこれをあてはめてみます。
例えば、一定間隔でスタッフが電力計測をして、それを台帳に記載するような運用を考えてみます。データ量としては圧倒的に少ないですし、台帳に記載されたデータはおそらく分析にあまり使われることはないでしょう。これは、ただ単にデータを記録しているだけにすぎません。
一方、DCIMシステムを使うと、常時自動的に電力計測は行われ、蓄積されたデータは様々な運用シーンで活用できるチャートやグラフィックなどに即座に展開されます。それらのアウトプットは運用担当者に対し、インフラ状況の洞察を支援し、次のアクションのヒントを提供します。

これはあくまでも一例でしかありません。実際には電力データも含め、温湿度データ、レイアウト・配置、重量・寸法などの機器のアセットデータ、ケーブリングデータ、作業進捗データ、保守契約情報などのあらゆるデータはDCIMのプラットフォーム上に集約され、異なるデータを見比べながら分析する事もDCIMならではのメリットといえるでしょう。これらは実際にはAIではありませんが、膨大なデータを分析し、ユーザーにアウトプットする点で同じようなメリットをもたらします。

現在、 データセンター運用におけるDCIMの活用はまだ初期段階であり、従来型の半アナログな運用に留まっている事例はいまだに多いです。しかし、そのような運用をこの先5年10年とずっと続けていくことは、おそらく現実的にあり得ないでしょう。

弊社は今後も、皆様のデータセンター運用の高度化に向けて、引き続き最新のDCIMソリューションをご提供していきますので、ぜひお気軽にご相談ください。


データセンターインフラ運用課題解決に向けたご相談は、DCIMのスペシャリストベンダーである弊社までご相談ください
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