データセンター「物理」インフラ運用もソフトウェア・デファインドへ
今、ITはあらゆるものがソフトウェアで管理・制御される時代になってきました。
サーバー/ネットワーク/ストレージなどのハードウエアリソースについては、仮想化技術を使い、常に変化する負荷に応じて、ソフトウェアでコントロールするといったことが行われています。
これらは、Software-Defined Infrastructure(SDI)や、Software-Defined Datacenter(SDDC)といった言葉で定義されています。
しかし、「Infrastructure」や「Datacenter」は、サーバー/ネットワーク/ストレージなどのICT機器のみで構成されるものではありません。
これらICT機器が稼働する基盤として、サーバールームがあり、ラックがあり、そしてそれを支える電源設備や空調設備があります。更には、これらICT機器を物理的に繋ぐネットワーク配線などもあります。
ITのソフトウェア・デファインド化が進む中、物理インフラはますます透過的になり、IT管理者やサービス管理者は今まで以上に物理インフラに気を遣うことなく本来の業務に集中できるようになり、業務の効率性を向上させてきました。
データセンター設備は?
一方、設備担当者(コロケーションデータセンターでいうと事業者の担当者)はどうでしょうか?
IT側のソフトウェア・デファインド化に対し、設備側では20年前と変わらず、相変わらず従来の現場での物理作業に追われているのが現状ではないでしょうか?
しかし実際には物理インフラもいくつかの部分でソフトウェア・デファインド化(あるいはそれに近いソフトウェア制御)できます。
以下簡単にいくつかの事例をご紹介します。
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電力デマンド予測を用いた省エネ
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空調制御や蓄電池からの放電を活用してピークカット、ピークシフト
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電気錠の自動開閉制御
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コンセントの自動電源off/on
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ケーブル挿抜制御
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設備自動監視
これらの多くはDCIMを使って実現されています。
《概要についてはこちらのウェビナー(オンデマンド視聴可能)の第2部にて解説されています。よろしければご覧ください》
そして、今後はAIを活用したソリューションもどんどん出てくるものと思われます。
皆様のデータセンターでも是非このようなソリューションをご活用いただき、データセンター運用業務の効率化を図っていただければと思います。
【参考記事】データセンターの冷却にAIを。決して夢のような話ではない【特集】 (Data Center Café)