オフィス環境の変化に対応する配線管理と通信データの重要性
今回のブログは視点を少し変えて、データセンターではなく、近年の一般オフィスのインフラ事情について書いてみようと思います。特にフォーカスするポイントは「ネットワーク配線(通信配線)」です。
2020年に始まったCovid-19パンデミックにより、多くの企業は半ば強制的にリモートワークに移行し、働き方が大きく変化しました。コロナ禍が収束し、人々が再び出社する機会も増えてきましたが、それに伴いオフィスのあり方も変わってきました。
まず、従来の全員出社のルールから、ハイブリッドなワークスタイルへの変化により、オフィススペースが以前よりも必要なくなった企業も出てきました。これにより、オフィススペースの縮小や閉鎖が行われる例も増えました。
次に、オフィス内のレイアウト構成の変化が挙げられます。ハイブリッドワークの流行に伴い、新しいオフィスでは以前のような固定の事務用デスクが並ぶレイアウトから、フリーアドレスを基本としたカフェのようなレイアウトに変わってきました。一方で、リモート会議の頻度が増しているため、オープンなオフィス環境でも周りのノイズをシャットアウトしてリモート会議に参加できるよう、個室の会議室を多数設けるケースも増えているようです。
こうした変化に伴い、オフィス内の通信配線も20年前とは大きく変わりました。かつては数百本の有線LANケーブルが床下に敷設され、各デスクには複数ポートの情報コンセントが設置されていましたが、現在はパソコンがデスクトップPCからノートPCへ、電話機も固定電話からスマホへと変化したため、わずかな数の有線LANケーブルで済むようになりました。また、個室会議室の利用状況や予約状況を管理するために、各個室のドアにタブレットのような端末が設置されるケースもあります。
無線LANアクセスポイントや個室のタブレット端末など、接続は固定されることが一般的です。
これらの変化をまとめると、以下のようになります:
- オフィス内で使われる有線LANケーブルの本数は減少した
- 有線LANケーブルの配線変更頻度も減った
さらに、通信データの観点で見ると、以下のような傾向があります:
- 通信データ量は増加している
- クラウドなど外部との接続頻度が増えている
オフィス環境で配線管理システムは本当に必要?
それでは、オフィス環境での配線管理システムは本当に必要なのでしょうか?
弊社では、DCIMシステムや配線管理システムを取り扱っています。20年前はオフィス内の配線本数や変更頻度が多かったため、配線管理システムは非常に重要な役割を果たしていました。しかし現在は、先述のように配線本数や変更頻度が少なくなったことも事実です。しかし、通信データの重要性は以前より高まっており、またクラウドなど外部への接続が増えていることから、セキュリティ的な観点でしっかりとした管理が求められます。さらに、配線管理に関連する機器のアセット情報やポート情報、IPアドレス情報などの付帯情報の管理も重要です。
何か通信トラブルがあった際に慌てないよう、適切な配線管理は依然として必要です。配線管理システムをお探しのお客様は、是非弊社までお気軽にお問い合わせください。弊社が取り扱う複数の製品の中から、お客様の要件に合った製品を見つけることができるでしょう。