リープフロッグ現象と日本のIT市場:遅れの要因とデータセンター運用における可能性
皆さまは「リープフロッグ現象」という言葉をご存じでしょうか?
リープフロッグ現象は、ある分野で遅れていた地域や企業が、最新技術や方法を導入することで、一気に他地域や競合他社を追い抜く現象を指します。この現象は、需要が旺盛であるが、技術的な基盤が未発展であり、かつ規制に縛られない環境で起こりやすいと言われます。
ひとつの典型的な例として挙げられるのが、アフリカなどの発展途上国が、有線の通信インフラではなく、最先端のモバイル通信インフラを整備する動きです。さらにモバイルの普及に伴い電子決済も急速に浸透し、先進国が徐々に歩んできた技術の進化を一っ飛びに追い越しています。
リープフロッグ現象は国だけでなく、企業レベルでも起こります。例えば、新興企業が最新のテクノロジーやビジネスモデルを採用し、既存の大手企業を追い抜くケースがあります。
日本ではリープフロッグ現象が起きにくい?
しかし、近年の日本ではリープフロッグ現象が起きにくいと言われています。その理由は、保守的なビジネス文化や既存システムの堅持を優先し、また規制や法的制約が厳しく、要するに市場が保守的であるということです。これらの要因が重なり、新しい技術や手法の導入が遅れる傾向があります。
確かに言われてみれば、世界的に非常に高度な技術力を誇る日本なのに、ここ数10年最先端IT技術・サービスの導入において他国よりも遅れているように感じることがあります。すぐに思い浮かぶのはUberやAirbnbなどですが、これらは既得権益を守るため、白タクや民泊に関する規制がブロックしている例です。
データセンター運用では
Faxやフロッピーディスクが今でも使われ、Windows XPやInternet Exprolerをいまだに捨てきれないごく一部の組織の事例は極端かもしれませんが、これらは皆、おそらく保守的なビジネス文化が要因ではないかと思われます
我々が関係するデータセンターの運用についても、要因は似ていると感じています。最近は少し流れは変わりつつあるようですが、いまだにExcelスプレッドシート台帳や旧式の管理ツール、あるいはネットワーク非対応のデータロガーを使われている事例はまだ多いです。20年前の環境では問題なかったかもしれませんが、複雑さが増した近年のデータセンター運用では対応しきれないことが増えてきています。
データセンターインフラを包括的に管理するシステムであるDCIMツールも誕生からおよそ20年が経過し、ようやく機能面も充実し、導入に踏み切る企業も徐々に増えてきました。
まだレガシーな運用でお困りの企業は、設備のリプレースのタイミングでデータセンター運用管理についてもリプレースを検討し、「リープフロッグ」で競合他社を追い抜いてみてはいかがでしょうか?
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