DCIMツールを利用する際に、注意しなければならないセキュリティのポイントとは?
DCIM
今回のブログのテーマ、データセンターインフラの運用管理を行うDCIM(Data Center Infrastructure Management)ツールを利用する際に、注意しなければならないセキュリティのポイント、について簡潔に解説したいと思います。
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アクセス制御の強化:
- 理由: DCIMツールには重要な情報が含まれているため、認証とアクセス制限を強化することが重要です。不正なアクセスを防ぐために、強力なパスワードポリシーや二要素認証を導入しましょう。
- 補足コメント:アクセス制限を強化することで必然的に管理の煩雑性が高まります。セキュリティレベルを保ちつつ利便性や管理容易性を実現するSAML認証を取り入れるのはひとつのアイデアです。
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暗号化とデータの保護:
- 理由: DCIMツールが扱う情報は機密性が高いため、データの暗号化が必要です。通信とデータの保管の両方で暗号化を実施しましょう。
- 補足コメント:サーバへのアクセスは機密性の高いhttpsを利用するようにしましょう。
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アップデートとパッチの適用:
- 理由: セキュリティの脆弱性が発見される場合があります。最新のバージョンにアップデートし、セキュリティパッチを適用することで、これらの脆弱性を修正しましょう。
- 補足コメント:DCIMツールの採用を検討する際には、より迅速にセキュリティアップデートのリリースに対応してくれるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。
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ログの監視と適切な保管:
- 理由: DCIMツールのログを監視し、不正なアクセスや異常な活動を検出できるようにします。また、法的要件に基づき、ログを適切に保管することが重要です。
- 補足コメント:アクセスログを追跡できる機能、監査証跡機能を持つDCIMツールを選択しましょう。
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物理的なアクセスの制限:
- 理由: データセンター内の物理的なアクセスを制限することで、不正なアクセスを防ぎます。セキュリティカメラやアクセス制御システムを利用して、物理的なセキュリティを強化しましょう。
- 補足コメント:物理的なサーバルームなどへのアクセス制限はどのデータセンターでもしっかり対応されているかと思います。ほかにもラック電子錠の採用や、ドア開閉時にセキュリティカメラで撮影するなど様々なソリューションがあります。
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定期的なセキュリティ評価とテスト:
- 理由: セキュリティの脆弱性を特定し、修正するために、定期的なセキュリティ評価やペネトレーションテストを実施することが重要です。
- 補足コメント:メーカーによっては、セキュリティ脆弱性テストレポートを提示してくれるところがあります。
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適切なトレーニングと教育:
- 理由: DCIMツールを使用する担当者にはセキュリティ意識を高めるトレーニングと教育が必要です。社内のセキュリティポリシーと手順について理解を深めることが重要です。
- 補足コメント:リモートワークの普及に伴い、社外からシステムにアクセスする機会も今後増えてきます。社員人値一人のセキュリティ意識も大事ですが、内部からの不正アクセスも想定し、ゼロトラストセキュリティの概念で対策を講じることが重要です。
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バックアップと復旧戦略:
- 理由: DCIMツールのデータを定期的にバックアップし、災害が発生した際の迅速な復旧を確保することが重要です。
- 補足コメント:ディザスタリカバリの観点、迅速な障害復旧の観点では、HA構成が組めるツールであることがポイントであると考えます。
これらのセキュリティポイントを遵守することで、DCIMツールを安全に利用し、データセンターの運用管理を効果的に行うことができます。
データセンターインフラ運用課題解決に向けたご相談は、DCIMのスペシャリストベンダーである弊社までご相談ください。
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