インテリジェントPDUのアラートイベントをパトライトで受信し点灯させてみた
インテリジェントPDUを導入されているお客様から、電力しきい値を超えた際に、監視センターでも警告灯やブザーで知らせてほしいという要望がありました。お客様先に導入したインテリジェントPDUはRaritan製で、それらを一括管理するSunbirdのPowerIQの監視画面を監視センターに配置し、これにより、何か異常が発生した場合にはすぐに異常の発生箇所や内容が表示される仕組みが整っています。しかし、画面だけでは見逃す可能性があるため、警告灯やブザーでも通知する機構が必要とされていました。
そこで早速、この要望を実現するために、パトライトを使い動作確認してみました。今回はその結果をご紹介したいと思います。
パトライトはSNMPに対応しているので、パトライトにSNMPトラップを送信すればよさそうです。まず、パトライトのSNMPの基本設定を済ませ、TRAP受信設定メニューでトラップ送信元にインテリジェントPDUのIPアドレスを設定します。「TRAP番号」や「variable-bindings1」の欄でトラップOIDなどを特定することはできますが、空欄にするとすべてのトラップを受信するみたいです。アラートの内容はPowerIQの画面で確認できるので、パトライトはアラート時に警告灯やブザーでお知らせする役割で十分です。よってトラップ番号は指定せず、空欄としました。ちなみに「TRAP受信時動作設定」ではいろいろ色や点滅パターン、ブザーパターンなどが変えられます。
次にインテリジェントPDU側を設定します。RaritanのインテリジェントPDUはイベントルールという機能があり、任意のイベントに対し、さまざまなアクションを設定することができます。もちろんSNMPトラップを送信させることもできます。イベントルールでパトライトのIPを送信先に設定しました。
設定が終わったので、早速テストしたところ、問題なくパトライトでトラップを受信でき、警告灯が点灯しました。
PDUからのトラップ受信の動作は確認できましたが、パトライト側ではトラップ送信元の設定数は限界があるので、この設定は現実的ではありません。そこで次にPowerIQ側でトラップをパトライトに転送させる設定をし、その動作を確認してみました。PowerIQはもともとすべてのインテリジェントPDUのイベントを集中管理するツールなので、PowerIQで受信したイベントを転送させると送信元はひとつになり簡素化できます。PowerIQでトラップ転送設定をし、パトライト側でトラップ送信元のIPアドレスをPowerIQサーバのIPに変更し、再びパトライトの動作を確認したところ、問題なくトラップ受信でき、無事に動作が確認できました。
今回のような簡単な設定でも、十分に導入効果は発揮できると思いますが、さらに細かな設定をすることで、活用の幅は広がりそうです。今後新たな検証結果が出ましたら、またお知らせできればと思います。
今回紹介したSunbird Power IQ の製品ページはこちら
RaritanのインテリジェントラックPDUの製品情報はこちら(ラリタン・ジャパンのページにジャンプします)
各製品に関するご質問やご相談はこちら