DCIMソフトウェアにおけるフロアマップ管理機能の重要性:効率的なサーバールーム運用のための必須機能
DCIM(Data Center Infrastructure Management)ソフトウェアは、データセンターのインフラを統合的に管理するシステムです。その中でも、フロアマップ管理機能は、サーバールームの効率的な運用に欠かせない重要な役割を果たしています。
フロアマップ管理機能とは、サーバールーム内の物理的なラックやその他設備のレイアウトをデジタル上で可視化し、さらにラック内に設置されたサーバーやネットワーク機器などのデバイス情報を紐づけて管理できる機能です。この機能を活用することで、サーバールームの現状をリアルタイムで把握し、様々なメリットを得ることができます。
フロアマップ管理機能が重要な理由
ではフロアマップ管理機能が重要である理由とは何でしょうか?主なメリットは、ラックの配置、また3D対応のフロアマップでは、さらにラック内に設置されたサーバーやネットワーク機器の配置状況までもが視覚的・直感的に把握できることで、担当者の経験やスキルに左右されず、誰でも迅速かつ容易にサーバールーム内の配置状況ができるという点です。
それにより得られる効果は例えば以下のようなものが挙げられます。
- 設備の配置管理の効率化: 新しい機器の設置場所の検討や、既存機器の移動が容易になります。これにより、配線作業のミスや、スペースの無駄遣いを防ぐことができます。
- トラブルシューティングの迅速化: 障害発生時、問題のある機器の場所を迅速に特定し、原因究明や復旧作業を進めることができます。これにより、システムダウンによる影響を最小限に抑えることができます。
- 容量計画の最適化: サーバールームの空きスペースや電力容量などを可視化することで、今後の拡張計画やリプレース計画を立てる際に、より正確な予測が可能になります。
- 資産管理の強化: 各機器の設置場所や状態を記録することで、資産管理の精度が向上します。また、定期的な点検や保守作業の計画立案にも役立ちます。
- セキュリティ強化: サーバールームへの入退室管理や、機器へのアクセス制限などを、フロアマップと連携させることで、セキュリティレベルの向上に貢献します。
フロアマップ機能がない場合のデメリット
では逆に、フロアマップ機能がなかった場合にどのようなデメリットがあるのでしょうか?
フロアマップ機能がない場合、サーバールームの現状を把握するために、VisioやCADなどの図面やExcelなどのツールを用いてDCIMツールとな別に手作業で管理する必要があります。しかし、それでは情報の一元化が難しく、情報の整合性が保てない可能性があります。
その結果、以下のような問題が生じることが考えられます。
- リアルタイムな情報更新が困難: 機器の配置変更や、新たな機器の設置などの情報を、図面やExcelに反映させるには、時間がかかり、手間もかかります。
- 情報共有が困難: 図面やExcelは、複数の担当者で共有する場合、ファイルのバージョン管理が複雑になり、情報共有が円滑に行えない可能性があります。
- 検索性が低い: 図面やExcelから、特定の機器の情報を探す場合、時間がかかり、効率が悪い場合があります。
このように、フロアマップ機能がない場合、サーバールームの管理は非効率となり、様々な問題を引き起こす可能性があることが分かります。
まとめ
DCIMソフトウェアのフロアマップ管理機能は、サーバールームの運用効率を大幅に改善し、トラブル発生時の対応を迅速化することができます。また、資産管理の強化やセキュリティレベルの向上にも貢献します。サーバールームの規模が大きくなるほど、フロアマップ管理機能の重要性は高まります。
DCIMツールのメリットの一つはひとつのツールで情報の一元化ができるという点です。特にフロアマップ管理機能はDCIMツールで最も重要な機能の一つです。
もし、あなたの会社がまだDCIMツールを導入していないのであれば、フロアマップ管理機能を持つDCIMツールの導入を検討いただくのがおすすめです。
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