最新のSunbird dcTrack 9.2.0で強化された配線管理機能の一部を紹介
昨年12月にリリースされた最新のSunbird dcTrack 9.2.0では、データセンターにおける配線管理がさらに便利になる機能強化が行われました。これにより、複雑な通信配線の管理がより効率的に行えるようになりました。以下主要な配線管理にまつわる新機能をご紹介します。
1. MPOコネクタのサポート強化
Multi-fiber Push On (MPO) コネクタを使用した「一対n」の対応性が向上しました。以下が主な変更点です:
- ポートに「チャネル」属性を追加し、単一ポートと複数ポートの接続が可能に。
- チャネルの値はモデルとアイテムレベルで編集可能。
これにより、MPOコネクタを利用する際にもストレスのない配線管理が実現します。
2. ラック内のパッチコード長を自動計算
ラック内のノード間で配線接続を登録すると、最小限必要なパッチコードの長さが自動で計算されます:
- パッチコード詳細ページのフッター箇所に自動計算された長さが表示され、デフォルト値として設定されます。
- 必要に応じてこの値は編集可能で、実際のコード長として保存されますが、自動計算された値は常にメッセージとして表示されます。
- 配線のエンドツーエンドのトレース画面でトータルのケーブル長を確認可能(ツールバーのShow/Hideボタンで切り替え)。
これにより、運用担当者は実際に必要なパッチコードの長さをあらかじめ把握でき、作業の時間短縮に貢献します。
3. 計画中と設置済み回路の識別
配線トレース機能が強化され、トレース画面の情報パネル欄に以下のアイコンが追加されました:
- 「P」:計画中の配線
- 「I」:敷設完了済みの配線
アイコンをクリックすると、該当回路の詳細ダイアログが開きます。
の視覚的な区別により、配線計画と実際の設置状況を簡単に把握できるようになりました。
4. 構造化配線なしでのデータポート作成
パッチパネルのアイテムやモデルで、構造化配線を必要とせずにポートを作成できるようになりました:
- パッチパネルの「データポート」サブタブに「ポート作成」ボタンを追加。
- 構造化配線がないパッチパネルポートも、回路構築時に利用可能なポートとしてリストに表示されます。
いままでは、パッチパネルのポート作成は必ず対向パッチパネルポートの登録が必要でしたが、今後はより自由度が高く、パッチパネルポートの登録ができるようになりました。
強化された機能で配線管理をよりスムーズに
今回のアップデートにより、MPOコネクタやパッチコード長管理、配線のステータス状況把握など、配線管理機能がいくつか強化され、より使いやすくなりました。Sunbird dcTrackを活用し、複雑な配線をスマートに管理し、また現場での作業の効率化を目指しましょう!
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